先輩ダルにも焦り 大谷の“プラス思考”が生む見えない重圧
エンゼルス・大谷翔平(23)が強烈な当たりで打線を活気づけた。
3日(日本時間4日)のレンジャーズ戦は「5番・DH」でスタメン出場し、3打数1安打1得点、1三振。
前日の6番から打順が繰り上がった大谷は二回の第1打席で、ベテラン右腕フィスター(34)の内角変化球を強振。一塁線への球速163キロの鋭い打球はグズマンのグラブをはじいた。大谷の一塁内野安打を足がかりに打線がつながり、チームは3連打で2点を先制した。
2戦ぶりの安打で先制のホームを踏んだが、後が続かなかった。四回は中飛に打ち取られると、七回の第3打席は変則左腕クラウディオの変化球に苦戦。最後は外角の低めの球に手が出ず、3球で見逃し三振に倒れた。
■どんなときも前向き
左投手への課題は残したままだが、それにしても大谷は究極のプラス思考の持ち主だ。
例えば5月27日(日本時間同28日)は、ヤンキースの田中将大(29)の前に2三振1四球。メジャー初の3試合連続無安打に終わったものの、決して悲観したりはしない。「枠の隅を突いてくるようなコントロールをもっている。しっかり制球されていたので、なかなか打てない」と田中の制球力に舌を巻きながら、「四球を取るのはヒットより難しい」「(11タコに抑えられた5年前と比べて自分は)球の見え方は進歩しているように思う」と話した。結果が出ずに落ち込むどころか、「勉強になった」と収穫を強調して前を向く。古巣の日本ハムOBによれば「結果が出ずに落ち込んでいるところなんて見たことがない。どんなことでも前向きにとらえるし、こっちが拍子抜けするくらい明るい。とにかく常にマイペース」だそうだ。