先輩ダルにも焦り 大谷の“プラス思考”が生む見えない重圧
大谷が言葉も環境も異なる新天地でいきなり結果を残しているのは、本人の性格というか人間性と無関係ではないのだろうが、そんな大谷に結果としてペースを乱されているのがメジャーでは先輩の田中であり、ダルビッシュ(31=カブス)ではないか。
ダルは5月27日、右上腕三頭筋の炎症で今季2度目の故障者リスト(DL)入り。MRI検査で組織に損傷がないことが分かったとはいえ、まだ復帰のメドすら立っていない。マドン監督によれば、「(故障者リスト入りする以前から)ずっと(炎症に)悩まされていた」という。炎症はいまに始まったわけではないというのだ。
ダルは人一倍、肩肘の痛みや張りに敏感だ。状態が少しでもおかしいと思えば、登板をドタキャンする。そんなダルが炎症を抱えながら登板を回避するかどうか逡巡し、ギリギリまでDL入りを我慢したのはここまで満足いく結果を残せていない点が大きい。
昨オフ、FAの目玉として6年総額約137億円でカブス入り。2年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指す戦力として期待されながら、ここまで8試合に先発して1勝3敗、防御率4.95とサッパリなのだ。