がん
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前立腺がん治療最前線…がんだけを狙い撃ち、尿失禁ゼロの先進医療
2017年以降、男性のがん1位をキープするのが前立腺がんだ。この前立腺がんの最新治療が厚労省の「先進医療B」に認定、2月から適用されている。実施責任者である東海大学医学部外科学系腎泌尿器科学准教授、小路直医師に話を聞いた。 ...
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白血病患者の在宅医療を開始「定期訪問プラス24時間365日、異変があればいつでも連絡を」
「おうちに帰ってきて困っていることはありますか?」(私) 「だるさがあったんですけど食事もお風呂もできているので大丈夫です」(患者) 「痛み止めのお薬(フェントステープ)で眠気はありますか?」(私) 「はい。普段から...
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かつての同僚が胃がんに…医者は自分の専門分野で亡くなることもある
研修医の研修状況を確認するため、グループのM病院を訪ねた時、元同僚のK先生に会いました。K先生とは、約20年間、一緒に胃がんの患者の治療にあたりました。 標準治療など示されていない時代で、彼に無理を承知で手術をお願いし、治癒...
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タレント休井美郷さんは子宮頚がんの前段階…原因となるHPVはセックスで男性にも感染する
タレントの休井美郷さん(32)が、自らのユーチューブチャンネルで子宮頚がんの前段階であることを告白したことが話題を呼んでいます。「『もうあと半年遅かったら……』って先生に言われたときは、怖すぎて本当に一瞬真っ白でした」と、診断当時は...
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“診察待ち”で再会したかつての上長は3回目のがん手術を受けるという
診察室の前の廊下には長椅子が設置され、患者は壁にかかったテレビに向かって待つようになっています。患者は“呼び出し器”を渡されていて、順番が回ってくると呼び出し音と表示があり、診察室に導かれます。機器が鳴ると、待っている患者は自分のも...
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がんと誤診されやすい「IgG4関連疾患」とはどんな病気なのか
都立駒込病院で、世界で初めてとなる診療専門施設「IgG4関連疾患センター」が今年4月に立ち上がった。IgG4関連疾患は、近年、国際的にも注目されている疾患概念だ。センター長の神澤輝実医師(都立駒込病院名誉院長)に話を聞いた。 ...
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前立腺がんと闘う芸人の大空遊平さん 昨年は線路に転落して右腕を失う
ご覧の通り、私は右腕がありません。これは昨年11月に酔っぱらってホームから線路に転落して電車に接触したらしく、気付いたら病院にいて片腕がなかったのです。こういうのは「切断」ではなく「轢断」と言うんですって。車輪にひかれたことによる死...
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歌手の杉田あきひろさんは「顎の骨が露出」 がん治療前は口腔ケアが重要
「口が大きく開かなくて右顎に激痛が走ってて」 こんな投稿が話題を呼んでいるのは、歌手の杉田あきひろさん(58)です。NHK「おかあさんといっしょ」の元うたのおにいさんで、ステージ3の喉頭がんを克服すべく闘病生活を送る中、今月1...
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入院していれば家族に会えないまま亡くなっていたかもしれない
「先生、お世話になりました。いろいろ相談にのっていただきまして、ありがとうございました。 夫は昨夕、亡くなりました。午後になって顎が動くようになり、しばらくしてすっと動かなくなりました。穏やかに死を迎えることができました。ここ...
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がんノート代表理事の岸田徹さん「がん告知の後は“アディショナルタイム”の感覚です」
「胚細胞腫瘍」は10万人に数人の割合しか発症しない希少がんで、原始生殖細胞という胎児のもととなる未熟な細胞が成熟する過程で発生する腫瘍の総称です。比較的若い人に多く、進行のスピードが速いのが特徴です。 僕ががんの告知を受けたの...
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往年のプロ野球選手 毒島章一さんは2年で他界…前立腺がん骨転移の痛みは放射線で9割治る
往年の野球選手の命を奪ったのは、前立腺がんでした。東映(現・日本ハム)で外野手として活躍した毒島章一さんのことです。享年87。家族に見守られての旅立ちは何よりでしょう。 報道によると、前立腺がんが見つかったのは2年ほど前で、...
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70代、80代 健診でがんが見つかっても治療しない選択肢もある
春の健康診断シーズンです。すでに受診した、あるいはもうすぐ受診するという人は少なくないでしょう。 40~74歳の人は特定健診といって、生活習慣病予防のためにメタボリックシンドロームに着目した内容になっています。具体的には男性...
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化学療法の前に受精卵の凍結保存を選び授かった子供が希望になった
医療従事者のMさん(43歳・男性)は、ある病院で悪性リンパ腫の診断を受けました。奥さんは35歳、結婚してまだ3カ月でした。 Mさんは全身化学療法を行う前に奥さんと一緒に産科のある病院に行き、受精卵の凍結保存をすることにしまし...
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悪性球腫で右脚の中身は人工物に…演出ディレクター栗栖良依さんはそれでも夢を叶えた
右脚は外側だけ本物で、中身は太ももの真ん中からすね辺りまで筋肉を含めてすべて人工物に置き換わっています。2010年2月に受けた人工関節置換術は16時間の大手術でした。 右脚の膝関節が痛いと思い始めたのは09年の秋ごろです。近...
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ビタミンDでがん死亡率12%減 夏は10分散歩で十分量を合成できる
5月も半ばになり、日差しが強くなってきました。日光に含まれる紫外線を利用して皮膚でつくられるのがビタミンDで、そのビタミンDをめぐって興味深い研究結果が発表されました。 東京慈恵医大の研究チームは独がん研究センターや米ハーバ...
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末期がんの主人のさっぱりした顔を見て家に帰ってよかったと思った
親しい知人の奥さんからの電話相談です。 ◇ ◇ ◇ 夫は70歳、20年前に直腸がんの手術を行い、左下腹部にストーマがあります。最近、そのストーマからの出血があり、背中の痛みもあって入院して病院で輸血を受けました。...
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結果は残念だったが…ライバル薬の比較臨床は有意義だった
4月28日、国立がん研究センターを中心とした研究グループ(JCOG)が、肺がんに対する免疫チェックポイント阻害剤の第3相臨床を中止したと発表した。解説したい。 まずは臨床試験の概要だ。対象は再発、あるいは進行した未治療の肺が...
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若年性脳卒中は発症から1年以内でがんリスクが増加する
脳卒中というのは、脳の血管が詰まったり破れたりすることによって起こる脳の病気の代表で、血管が詰まる脳梗塞と、血管が破れる脳出血とに分かれます。 通常、脳卒中は脳の動脈硬化に伴って起こることが多く、そのため50歳以上で発症する...
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秋野暢子さんは「鬼退治終了」…食道がんは外科医の手術誘導をうのみにしない
「最終検査のPET/CTの結果、昨年6月に見つかった7個のがんがきれいに消えてました」 今月24日、ブログにこうつづったのは、女優の秋野暢子さん(66)です。ステージ3の頚部食道がんと診断されてから、放射線と抗がん剤を併用する...
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がんで亡くなった先輩の思い出…内視鏡検査が抜群に上手だった
私が大学の医学部を卒業して、半年後に赴任した病院にS先輩がいました。その病院の内科は主に消化器のグループでスタッフは7人、結核などの感染症以外の患者を受け入れていました。S先輩は上から4番目、私はいちばん下の7番目です。このグループ...
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乳がんを克服した藤森香衣さん「亡くなった友人の言葉が救ってくれた」
「ステージ0期の非浸潤」という超早期発見だったので、治療は右胸の全摘手術だけ。入院は9日間でした。それだけ聞くと簡単に治ったようですけど、不安や迷いは数多くありました。今なら、「そこは心配しなくていいよ」と言えることもたくさんあるし、...
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“ぴんぴんコロリ”とがんで死にたい 専門医の私も実感している
死ぬなら、やっぱりがんがいい──。改めてそう思わせる報道が相次いでいます。 今月15日に肺がんでこの世を去った歌舞伎俳優の市川左団次さんは、2日開幕の歌舞伎座公演に向けて直前まで稽古に励んでいたそうです。 17日放送...
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心臓疾患を発症したがん患者はまず心臓の治療を行うのが原則
よく使われている抗がん剤の中には心臓に対する毒性が認められるタイプがあり、副作用として心不全を起こすケースがあります。中でも「アントラサイクリン系」の抗がん剤は、使用している患者さんの約10%で副作用として心臓の機能に障害が起こり、...
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老化した体のあちこちが気になってルーティンワークが増えた
Gさん(70歳・男性)は会社をリタイアして5年になります。そんなGさんの毎日のルーティンワークを紹介します。 朝、起きて、ヒゲを剃り、顔を洗います。そして朝食後に歯を磨きます。 朝食はパンですが、食べ方があります。厚切りのト...
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古村比呂さんがつらさを吐露 女性のがんは夫のサポート次第で夫婦関係に明暗
読者の中にも、妻ががんになってつらい思いをされた人がいるかもしれません。子宮頚がんの再々再発で闘病中の女優の古村比呂さん(57)は子宮の日(4月9日)に合わせてブログを更新。子宮を全摘したときの気持ちを吐露しています。 「子宮...
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担当医の栄転を手放しには祝福できない…がん患者の複雑な心境
Bさん(68歳・男性)は、ある病院で膵臓がんの手術を受け、退院後は消化器外来に通院しています。 この4月のことです。担当のS医師から「次回の診察は6月に予約しますが、僕は九州の方の病院に転勤することになりました。6月から担当...
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善本考香さん 子宮頸がんで転移と再発を繰り返し…「ただ死ぬのが怖かった」
治療しても治療しても、転移・再発を繰り返しました。余命宣告もされましたし、「ここまでして生きる意味ある?」と思ったこともあります。でも、諦められなかったんです。自分の命を自分で救いたかった。治療を続けられたのは「娘のため」なんてきれ...
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「つらい。もう、逝かせてくれ」坂本龍一さんの闘病生活が伝える教訓
音楽家坂本龍一さんの訃報は、世界中を涙で濡らしています。享年71。私も大好きだっただけに、残念でなりません。しかし、その闘病ぶりは、がん専門医の私から見てとても示唆に富んでいます。 坂本さんは2014年に中咽頭がんを患い、放...
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がんの診断・治療はゲノム医療と新世代コンピューターが個別化治療を実現する
がんとは正常な細胞の遺伝子が傷ついてできた異常な細胞が無秩序に増え続ける病気のこと。かつては「病の帝王」と言われ、かかると必ず死ぬと思われてきたが、いまはがんで死亡する確率は、男性で26.7%、女性は17.8%と過去に比べて低くなっ...
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「家に帰りたい」と漏らす大腸がんの夫…看護と介護を決めた妻の思い
大腸がんの治療を受けている男性患者(75歳)の奥さんのお話です。 ◇ ◇ ◇ 抗がん剤治療の予定だったのに、担当医から「体力的にもう無理です」と言われ、入院している夫も「家に帰りたい」と言います。 転移し...