土曜あらかると
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「健康はシモのほうからやってくる」藤田紘一郎著
「シモ」には、セックスや性器から、ウンコや腸、そしてそこにすむ腸内細菌まで含む。免疫と腸内細菌を長年研究してきた著者は、そうしたシモこそが、健康長寿のカギを握っていると説く。 母親の胎内で無菌…
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「芸者でGO!」山本幸久著
大学受験の失敗と失恋が重なった晴子は、女を磨こうと芸者になる。それから1年、弐々(にに)の名でお座敷に出る晴子は、今日は元看護師の茂蘭姐さんらとバスツアーの宴席に呼ばれる。バスガイドのいとこ・秀子が…
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「屋久島発、晴耕雨読」長井三郎著
屋久島で生まれ育ち、故郷の自然を子孫に残す活動に携わってきた著者が、その思いと島の暮らしをつづったエッセー集。 かつて風呂やかまどで薪を使っていた時代、台風の後の海辺では山から大量に流れだし…
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「まるまるの毬」西條奈加著
江戸・麹町の菓子舗「南星屋」には、毎日、開店前から行列ができる。店には、主人の治兵衛が諸国を巡り、覚えてきた各地の銘菓が日替わりで並ぶ。そんなある日、治兵衛は平戸藩に訴えられ南町奉行所で取り調べを受…
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「校閲ガール」宮木あや子著
ファッション雑誌の編集者を志望して出版社に就職した悦子だったが、配属されたのは校閲部。それでも、いつか異動になると信じて完璧に仕事をこなしていた。 目下、取り組んでいるのは、エロミステリー界…
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「太安万侶の暗号(ゼロ)」園田豪著
約7万年前、「神の約束の地」を目指し、中東ソハールを出発した船団は、スンダ大陸の南岸沿いを東進した後に北上。海の川(黒潮)に乗ってたどり着いた美しい土地で鳥の姿になった神に迎えられる。 太陽…
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「戌亥の追風」山本一力著
■ほれた女のためなら命がけの江戸の男たち 木更津の薪炭問屋「波切屋」は、仕入れた流木の丸太を材木問屋の吉野屋に転売。 「流木は拾った者勝ち」が習わしだが、丸太に「御公儀御用」と材木問屋「…
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「窓から逃げた100歳老人」ヨナス・ヨナソン著、柳瀬尚紀訳
■老人ホームから逃げ出した男のロードコメディ アランは、100歳の誕生日に暮らしていた老人ホームから逃げ出す。停車場から一番早く発車するバスに乗ることにしたアランは、待合室で若者からトイレの間…
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「立ちそばガール!」イトウエルマ著
■280円の立ち食いもりそばのうまさにあぜん 女子目線でオジサンの聖地ともいえる立ちそばを潜入取材したルポ。 「店員がぶっきらぼうで、立ったまま、大急ぎでゆで置きめんを食べる、男だらけの…
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「どぜう屋助七」河治和香著
■浅草の老舗「駒形どぜう」が舞台 嘉永7年、黒船の再来で江戸の町が騒然とする中、16歳の伊代は知人の紹介で「駒形のどぜう屋」として知られるドジョウ屋で働き始める。近郊で育った伊代には、浅草で耳…
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「京都の闇」関裕二著
■平安京誕生の秘密を読み解く 弥生時代の終焉と建国事業は、なぜ交通の要衝であり、水の都でもあった京都ではなく、奈良の大和で始まったのか。そして桓武天皇は、なぜ平城京を捨て、長岡京、平安京へと遷…
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「逆境経営」桜井博志著
■地酒「獺祭」の経営哲学 著者は、昨年、純米大吟醸の出荷数量で全国トップとなった「獺祭(だっさい)」を造る酒蔵の社長。山口県の山奥の倒産寸前だった会社が、世界20カ国に進出、今春にはパリの一等…
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「秘事」勝目梓著
■奇妙な関係を描く異色官能小説 36歳の純子は、結婚して6年の夫・信雄との間に生まれたばかりの子どもがいる。一方で、バイセクシュアルの純子は、10年来の恋人・綾子との関係を結婚後も続けていた。…
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「逃亡者」新堂冬樹著
■ジッポーを拾ったばっかりに… 早朝、若手芸人の黒崎は、愛犬の散歩中に憧れの「クロムハーツ」のジッポーを拾い、持ち帰ってしまう。夕方、黒崎が仕事を終えて帰宅すると部屋は、嵐が過ぎ去ったような惨…
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「裏歌舞伎町まりあ横丁」山谷哲夫著
■大久保はかつて「人肉闇市」だった コリアンタウンとして観光スポット化した大久保は、かつて外国人街娼たちがたむろする「人肉闇市」だった。彼女たちが利用するコンビニ店員やラブホテル従業員として働…
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「田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』」渡邉格著
■「腐らない」経済から「腐る」経済へ 岡山県でパン屋を営む著者の経営理念は「利潤を出さないこと」。その結論に至るまでの日々を語りながら、自らが実践する「腐る経済」について論じた生き方本。 …
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「驚愕遊園地」日本推理作家協会編
■東野圭吾ら15人のミステリー短編 刑事の若狭は、マンションの8階に住むあきえを訪ねる。殺人の容疑者・畝米が不倫中のあきえと一緒にいたとアリバイを主張したからだ。 マンションから市のラ…
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「午前32時の能年玲奈」中森明夫著
■「あまちゃん」能年玲奈論 かつて中上健次に文学を志すよう勧められたというアイドル評論家による文学論集。 ペルーのノーベル文学賞作家、マリオ・バルガス・リョサの「チボの狂宴」の中で見つ…
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「光の王国 秀衡と西行」梓澤要著
■奇跡の王国を見た西行の想い 西行は、天皇の座を奪われた崇徳が母親の待賢門院を慰めるために始めた一品経供養の勧進のために内大臣藤原頼長を訪ねる。応じた頼長は、西行に交換条件として、奥州へ赴き、…
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「ガンコロリン」海堂尊著
極北大学の教授・倉田が、新薬を開発。業務提携するサンザシ薬品の創薬開発部長の木下は、知らせを受けて同大に駆け付ける。口下手で意味不明の言葉を発する倉田に代わり、助教の吉田の説明を聞いた部下の大浜の顔…