「まるまるの毬」西條奈加著

公開日: 更新日:

 江戸・麹町の菓子舗「南星屋」には、毎日、開店前から行列ができる。店には、主人の治兵衛が諸国を巡り、覚えてきた各地の銘菓が日替わりで並ぶ。そんなある日、治兵衛は平戸藩に訴えられ南町奉行所で取り調べを受ける。南星屋で以前に商った「印籠カステラ」が、平戸藩松浦家の門外不出のお留め菓子「カスドース」と同じだと疑われたのだ。実は、印籠カステラは、治兵衛が子供のときに食べた思い出の味を再現したものだが、それを打ち明けるわけにはいかない。治兵衛は疑いを晴らすため、異なる製法で印籠カステラを再現することに。(「カスドース」)

 出生の秘密を抱えた治兵衛が営む菓子舗を舞台に描く連作時代小説。

(講談社 1450円)

【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動