「驚愕遊園地」日本推理作家協会編
■東野圭吾ら15人のミステリー短編
刑事の若狭は、マンションの8階に住むあきえを訪ねる。殺人の容疑者・畝米が不倫中のあきえと一緒にいたとアリバイを主張したからだ。
マンションから市のランドマーク「天華寺会館」を眺めた若狭の脳裏に12年前のある未解決殺人事件が思い出される。
その事件の容疑者も不倫でアリバイが立証され、天華寺会館が一望できるマンションに住んでいた。さらに数年前の殺人事件の現場も会館が望めるマンションだった。
いずれも匿名の通報で事件が発覚するという共通点もあった。
(西澤保彦著「対の住処」)
その他、東野圭吾をはじめ、錚々(そうそう)たるメンバーのミステリー短編15作を収録したアンソロジー。
(光文社 1800円)