「立ちそばガール!」イトウエルマ著
■280円の立ち食いもりそばのうまさにあぜん
女子目線でオジサンの聖地ともいえる立ちそばを潜入取材したルポ。
「店員がぶっきらぼうで、立ったまま、大急ぎでゆで置きめんを食べる、男だらけの店」と負のイメージしか持っていなかった著者。
しかし、最初に足を踏み入れた「蕎麦・冷麦 嵯峨谷」(渋谷)から圧倒される。同店は店内で石臼ひきしたそば粉を使い、打ちたて、ゆでたての十割(そば粉100%)そばを提供。そば教室に通い、そば打ち歴8年の著者だが、280円のもりそばを口にして「超名人の打つそばだと勘違いをしかねない」と、あぜんとなる。その他、国産そば粉を使用している「みとう庵」(大塚)など15店を食べ歩く。
(講談社 1200円)