「裏歌舞伎町まりあ横丁」山谷哲夫著

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■大久保はかつて「人肉闇市」だった

 コリアンタウンとして観光スポット化した大久保は、かつて外国人街娼たちがたむろする「人肉闇市」だった。彼女たちが利用するコンビニ店員やラブホテル従業員として働きながら、そして時にはホームレスに扮して、町に生きた人々の姿を追ったルポルタージュ。

 美人のマリアをはじめとするコロンビア人娼婦や、彼女たちに仕事を奪われ劣勢なタイ人娼婦、年配の日本人街娼「ひさちゃん」など、身近で接した彼女たちの暮らしぶりを描く。一方で、日雇い労働者や、同業者やヤクザらに立ち向かって街娼撲滅運動の先頭に立つラブホテルの社長とも交流。自らも町の一員となり定点観測を続けながら町の変化をつづった力作。

(現代書館 1800円)

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