NEWSを読み解く今週のキーワード
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「孤独のグルメ」は楽しいが、「孤独な暮らし」はイヤだというアナタ。それは違う、と勇気づける書が続々と書店を賑わせている。
岡本太郎といえば「芸術はバクハツだ!」で知られたあの前衛芸術家。もう20年前にこの世を去ったが、その豊富な語録の中から選りすぐった“孤独論”が本書だ。 ページを開くと次々に飛び出してくる猛烈…
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トランプ政権が誕生して、10カ月。しかしまだ混乱は収まらない。
朝日新聞の「機動特派員」としてホワイトハウスの「インナーサークル」とのコネを持つ著者。政府高官とサシで話のできる切れ者というわけで、日本人特派員では著者ひとりらしい。そんな著者が読み解くホワイトハウ…
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日本を代表する名門企業だった東芝。その落魄ぶりは絶句に値する。「元凶」と目された元会長も死去して……。
一体東芝はなぜこんなことになってしまったのか。本書はその真相を描く最新の経済ノンフィクション。印象に残るのは故西室泰三元会長の“社内カリスマ”ぶりだ。「お公家さん」と揶揄された社風で、傍流育ちがなぜ…
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金正恩を「ロケットマン」呼ばわりと相変わらずのトランプだが、金正恩は本気なのか。
アメリカはオバマ政権時代から、北朝鮮がまともな交渉のできる相手とは見ていなかった。もとはといえば、1994年の米朝枠組み合意。金正日時代の北朝鮮は合意内容を最低限守っていたと思われるが、ブッシュ息子…
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広告業界の今
■高橋まつりさんの自殺事件を機に“ブラック業界”の代表格になった広告代理店。いま何が起こっているのか。 米国の大学を卒業し、電通勤務14年。まつりさんとは入れ替わりに退社した身ながら、今回の事…
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台頭するインド
■剛腕モディ首相のもとで一気に存在感を強めるインド。中国を追い抜く経済発展も、早晩期待される。 かつて世界最貧に近かったインドが急成長を遂げたのは90年代。規制緩和を進め、やがて世界の注目が集…
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沖縄の怒り
「基地の地主さんは年収何千万円なんですよ、みんな。基地が出ていくとお金がなくなるから困る」 一昨年、自民党議員の勉強会での作家・百田尚樹の発言は沖縄を騒然とさせた。しかし地元の沖縄国際大の学生…
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「働き方」が問われている。低成長・低人口の時代の正しい働き方とは何か。
産業医というと、会社の保健室にいる老先生のイメージか。しかし本書の著者は今年39歳。産業医科大在学中から産業医か精神科医を希望したという筋金入りだ。 30歳で外資系大企業の統括産業医という立…
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「少子高齢化」は耳タコだが、「縮小社会・日本」といわれると改めて愕然(がくぜん)とする!
「縮小社会」という言葉が流行するきっかけになったのが昨年9月に放映されたNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」。その内容をそっくり書籍化したのが本書だ。 戦後一貫して地方から都会へと大量に人間…
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側近の相次ぐ更迭や辞任で先行き暗雲といわれるトランプ政権。しかしそれは本当か?
トランプの大統領選勝利の直後から準備された新聞連載の単行本化。大方の主流派マスコミの観測を裏切ったトランプ勝利の勝因分析からその背後にあるアメリカ社会の分断状況まで、トランプの行く手に暗雲垂れ込める…
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超高齢化社会には避けられない認知症。しかし、その実態は医師も知らず、その危機は高齢者だけでもない。
認知症には4つの型がある。アルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型、脳血管性。これらが混合する場合やその他の神経難病を併発しているケースもある。したがって投薬治療のパターンも個人差が大きいわけだ。…
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米トランプ、露プーチンと肩を並べる中国・習近平。その独裁的な指導下で、中国経済の先行きが不安視される
基軸通貨としての米ドルの地位が揺らぐ中、世界経済の主役の座を狙うのが「紅い通貨」こと中国人民元。大戦終結から3年目の1948年、人民元は中華人民共和国の建国よりも先に誕生した。その歴史はまだ70年弱…
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倍政権の横暴にちらつく 昭和初年代ファッショ化への暴走
満州事変で大陸進出・植民地化の欲望を肥大させていた当時の日本。昭和8年、大阪市の中心部、天六交差点でささいな事件が起こった。赤信号をふらふら渡った兵士を警官が注意したところ、取り調べの派出所内で兵士…
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都議選大勝利でいよいよ「小池ファースト」時代が到来か?
今年1月、「週刊朝日」に掲載された「豊洲移転問題」記事。小池知事のブレーンが「移転派」と「築地残留派」で分裂しているとする内容だった。その取材に当たったのが本書の著者。ところがこの記事が出たとたん、…
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近ごろよく耳にする「ポスト・トゥルース」ってなんだ?
「ポスト真実」といわれてもピンとこないが、「偽ニュース」なら分かる。真偽の定かでない情報が「ニュース」の見かけをしてネットに出回り、それに振り回されるうちに真実が置き去りにされてしまうような状況を示す…
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民主化後初の大統領罷免となった朴槿恵政権。その裏面と韓国政治の実相をさぐる。
父・朴正熙大統領の暗殺事件以来、他人をいっさい信じなくなったといわれる朴槿恵。しかし唯一、心を打ち明ける存在だったのが、今回の大統領罷免の原因をつくったといわれる側近・崔順実。実はその父・太敏は新興…
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トランプ政権誕生の原動力になったアメリカ底辺層のリアル
貧しい黒人地域の7人姉弟の下から3番目に生まれ、高校時代まではクールガイを気取ってクスリや銃を試した著者。高卒後に空軍に入り、沖縄駐留時に大学の講座を受講したことから次第に学問の道へ。いまではコロン…
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個人情報を蓄積したビッグデータ 中国も注目するその正体
いま地球全体では1分間に30万件のツイートが発信され、グーグルでは200万件のキーワードが検索され、2億4000万件のメールが発信されている。その一つ一つが個人情報として記録され、集積され、各ネット…
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電車に乗れば誰もが一心不乱に…「スマホ地獄」の行く末
子育てのストレスからオムツ替えの最中もスマホを手放せなくなった母親。「まわりに嫌われたくない」といくつものLINEグループを使い分け、学校内の序列(カースト)の上下に悩む女子中高生。ソシャゲ(ソーシ…
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書店の棚でひときわ目立つ「小池都政」の賛否両論。小池派・反小池派の争いの様相を検証する。
都市計画につきものの区画整理や再開発は、大都会への人口密集度が高く、また地権者の権利が強い日本では大問題になる。本書は区画整理や再開発に対する地域住人の立場からの関与を全国的に進めようと活動するNP…