NEWSを読み解く今週のキーワード
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【昭和の巨魁・田中角栄】昨今の政界のぶざまな体たらくの反動か、「あの」田中角栄に熱い注目が集まっている。
田中角栄に始まって政界なら中曽根康弘、竹下登、小泉純一郎らとの個人的な思い出をちりばめた人物列伝。その最初に登場する角栄は40年前、著者の初取材に驚くほど入念な準備をする人物だったという。当時の田原…
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ニッポン企業総崩れ
巨額赤字に不正会計、醜悪な人事抗争……。いまやバブル期の面影もない日本企業の総崩れ状態だ。 関西の名門電機がついに外資の軍門に下ったニュースはいまだ記憶に新しい。アップルの下請けで世界的な躍…
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ついに現実となったトランプ大統領候補 その“経歴と素顔”
ついに現実となった「トランプ大統領候補」。一番慌てているのが保守の牙城・共和党主流派。日本でもこぞって保守派がトランプ叩きを始めている。 「オバマは弱い大統領」「アメリカは弱い国になった」――…
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アメリカの汚れた戦争と中東情勢の真実
ついに「アメリカ史上最長」になったアフガン戦争はじめ、アメリカの汚れた戦いぶりが際立っている――。 CIAといえばスパイの本拠地、いやそのはずだった。しかし、本書を読むと現状はまったく違うこ…
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【アジアの海洋権力】 竹島問題に中国の軍事台頭、そしてもつれる沖縄基地問題……。アジアの権力地図を見る新しい視座。
南シナ海。南沙諸島に中国が人工島を造成し、対抗して「航行の自由」を唱える米国が12カイリ洋上に駆逐艦を派遣するなど緊張が高まった話題の海域だ。本書はこの南シナ海を古代にさかのぼり、ここをめぐってさま…
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脱原発は不可能か? 国民を守れない日本を支配している構造
史上最悪の原発事故となった3・11福島第1原発事故。すぐにドイツやイタリアは原発廃止を打ち出したのに、当の日本は再稼働を急いだ。なぜやめられないのか? そんな単純な問いへの答えさえ出せない日本とは何…
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現代は“オトコ”にとって本当に生きづらい時代なのか?
新聞社系週刊誌記者として家庭問題や男性の晩婚・非婚化などを取材してきた著者。「男はつらいらしい」というルポもあるが、本書の筆致はかなり違う。 リストラの恐怖におびえる中間管理職世代。妻の浮気…
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フランス革命から無差別テロまで 21世紀は「テロの世紀」か?
もはや連日当たり前のものとなったかのようなテロ報道。本当に21世紀は「テロの世紀」なのか――? 現代のテロの特徴は軍人も市民もおかまいなしに無差別で攻撃する過激な暴力行為であること。しかし近…
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作家が照らし出す 迷宮入りした凶悪事件の謎
迷宮入りした凶悪事件、決着後も割り切れなさを残す怪事件などが日本の病理を照らし出す――。 あの地下鉄サリン事件からもう20年以上。しかし、事件の背景をなす日本社会の心の闇は依然として手つかず…
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【安倍政権の正体】閣僚の失言や醜態が続出し、アベノミクスの雲行きも怪しくなった安倍政権。そのゆくえは?
現在、安倍政権に対して大手マスコミの大半が弱腰なのは周知のとおり。それどころか露骨なヨイショに走る体制派の記者も少なくない。それに対して徹底監視の論陣に並ぶのが記者クラブには加盟しない週刊誌系のジャ…
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テロと紛争のいま 世界各地で頻発し始めたテロとどう向き合うか
最近のテロ関連書はイスラムやアラブ地域の専門家によるものが多いが、本書の著者は警察庁外事情報部長。つまり日本の諜報機関の現場トップだ。それだけに本書は、イスラム過激派がどのような過程で現在のように過…
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【オキナワの現実】打開の糸口さえ見えない辺野古問題 日本社会のゆがみの象徴ではないか
米海兵隊といえば本国ではエリート部隊だが、日本では傲慢な暴れ者イメージの典型。著者はこの海兵隊の文官として、対日政策の立案にたずさわってきた。だが、辺野古基地問題がこじれにこじれた昨年2月、基地に反…
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【ヒラリーと大統領選】ここにきて対抗馬サンダースに押され気味のヒラリー。一体、彼女に何があった?
ヒラリーは「好き」と「嫌い」がはっきり分かれるタイプ。ヒラリー論も、著者がヒラリーびいきか反ヒラリーかに分かれる。本書は明らかに前者。 英米文化論を得意とする著者によれば、ヒラリーは工場主の…
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地に落ちた“理想の共同体”EUの現在 閉ざすヨーロッパ
急増する中東難民の大量流入に恐怖するEU。次々に国境を閉ざしている――。 シリアをはじめ中東から続々と難民がヨーロッパに押し寄せている。密航業者の手引きで命からがらギリシャやイタリアやトルコ…
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【憲法と民主主義】安保法制を再び問題提起する
昨年の安保法制問題で世間に知られた憲法学者と政治学者。長谷部氏はもともと改憲論者ながらも、安倍政権のやり方に真っ向から異を唱えてブレない存在として世間の信頼を集めた。杉田氏は護憲派で原発問題に国民投…
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【成長企業】成長する企業とは?誰もが知りたい真実に迫る
経営学者ドラッカーが「世界最古のマーケティング」として高く評価する越後屋。延宝元年に三井高利が創業した現在の三井グループの元祖だ。この越後屋の経営を「マネジメント史観」から分析する。 越後屋…
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企業が“創造的個人”を育てる 「ホワイト企業」が目指すこと
超高齢化による定年延長の一方で早期退職勧奨などが迫ってくる現代 いきいきと働くにはどうすべきか――? 従業員を自殺にまで追い込むブラック企業に対して本書のいう「ホワイト企業」とは? …
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【介護はつらいよ】超高齢化時代に避けられない介護。世話をするのもされるのも厄介なのが介護だ。
高齢者介護は本人もさることながら、実は家族の大問題というのは経験者なら誰もが知る事実。ホームに入れるのは気が引けるが、24時間介護はほぼ不可能といった場合、施設の選び方がどうしても表面的な快適志向に…
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【殺人事件報道】人が人を殺める――。この究極の行為の底に横たわる人生の不可思議と社会への批判を見よ。
かつて1970年代に障害者の立場から健常者の社会に強烈な批判を浴びせた「青い芝の会」。本書は同会の行動綱領を起草し、運動の思想的支柱として存在感を発揮した著者の伝説の書のおよそ40年ぶりの復刊。 …
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【同性時代】同性婚を禁じた州法に違憲判決を出した米最高裁 これを機に同性婚問題に注目が集まっている
39歳と38歳の男性2人。大阪の繁華街、天神橋筋商店街近くで弁護士事務所を開いている。この彼らが実は「夫夫」。誤植ではない。これで「ふうふ」と読む。すなわち現役弁護士同士の男性カップルなのだ。本書は…