事務所社長も気を揉む平凡ルックス…それでも加瀬亮が売れるワケ
映画「劇場版 SPEC~結(クローズ)~」(公開中)が話題の加瀬亮(38)。テレビドラマを含め3年間にわたった同シリーズの完結編で、戸田恵梨香と共演している。
00年、26歳で映画デビューと遅咲きだ。だが8年後の08年には、年間8作の公開を控えるほど、売れっ子に。常に話題作に出演しているこの人だが、見た目が平凡のためデビュー当時、事務所の社長から「強烈な個性、かっこいい人が役者。どうするんだ」と言われ続けていた。それなのになぜ売れ続けるのか。
74年11月9日、横浜市出身。父・加瀬豊は日本の7大商社「双日」の会長。父の仕事の都合で、生後まもなく渡米。7歳までアメリカのワシントン州ベルビュー市で過ごす。父親はナイキの創始者フィリップ・ナイト会長と人脈を持ち、個人的にも親しい。弟と4人家族。
中央大学商学部在学中に、先輩に誘われて芝居を観劇したのがきっかけで、役者を志す。父親に告げると大反対され、親子喧嘩の末、家を出た。
俳優・浅野忠信に憧れ、彼の所属事務所に手紙を送る。大学を中退後98年に同事務所所属。浅野の付き人からスタートして1年後、映画「バトル・ロワイアル」などの現場に製作スタッフとして参加しながら、00年に映画「五条霊戦記」(石井聰亙監督)でスクリーンデビューした。浅野から学んだことを聞かれると「この人、参考にならない独特で唯一の人だから。学んだとすれば『自分で考えろ』ということ」。