「遺言書」は親から子へのメッセージ…種類は3つある
ドラマや映画で相続絡みのシーンによく登場するアイテムといえば遺言書だ。莫大な財産を巡り醜い争いが繰り広げられる中、大どんでん返しが起こるきっかけになるのがお約束だが、一般家庭では遺言者(作成者)の素直な気持ちを表す手紙的な意味合いが強いようだ。
預貯金や株式、土地、生命保険などの詳細と、残された家族がそれをどのように相続するのが一番良いのか。遺言者が望む遺言事項と、自分の死後における願い事や家族へのメッセージなど付言事項を書くことができるためだ。
なお、前者の遺言事項は法的効力を有し、後者のメッセージは法的効力を持たない。
終活という言葉が広く知られるようになった今、遺言書への関心はそれなりに高まっているといえよう。そしてもし、自分の親が遺言書を作りたいとの希望を持っているなら、最低限必要なルールなどを確認し、さりげなくサポートしてあげたい。
たとえば遺言書には3つの種類がある。その名の通り自筆で書くことができる自筆証書遺言。公証役場の公証人が遺言者の希望を聞き取り作成する公正証書遺言。自分で作成した遺言書の内容を秘密にしたまま、公証役場に存在を証明してもらう秘密証書遺言だ。