立ち上がると血圧が上がる人は危険…動脈硬化や認知症との関連も
血圧は座った状態で測ることが多いと思います。高血圧かどうかの診断も、通常座った状態で測定した血圧によって行われます。しかし、座った時と立った時とでは、血圧は変わることがあります。
立ち上がると、血液は足の方に多く流れるので、一時的に血圧は低下します。ただ、体はすぐにそれを感知して、足の血管を収縮させるので、血圧は再び上昇して元に戻るのです。
これは主に自律神経の働きなので、その機能が低下している高齢者では、立ち上がった時に血圧が急激に低下して、めまいなどの症状が起こることがあります。これが一般に言われる「たちくらみ」で、医学用語では、起立性低血圧と呼ばれています。
一方で、立ち上がると血圧が上昇する人もいます。これを起立性高血圧と呼んでいます。実は起立性高血圧は動脈硬化の病気や認知症の危険を高めるとして、最近注目されているのです。
それでは、高血圧の治療は、起立性高血圧にも有効なのでしょうか? 今年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルという一流の医学誌に、それについての論文が掲載されています。これまでの研究結果をまとめて解析したところ、厳密な高血圧治療を行うと、起立性高血圧も減少することが確認されたのです。高血圧の重症度を判断する上で、立った時の血圧を測ることも、重要な検査であるようです。