CASIOPEA野呂一生さんが語る「今はバンド第3期」
ジャズ、ロック、ラテン、電子音楽などを融合させた、ボーカルを持たない音楽、フュージョン。日本にそのブームを巻き起こしたバンドがCASIOPEAだ。その音楽性とテクニックは幅広い支持を集め、海外でも活躍した。しかし、06年に活動を停止。リーダーだった野呂一生さん、今どうしているのか。
アマチュアコンテストで2年連続ベストギタリストに輝いた野呂さんをリーダーとするCASIOPEAは79年にプロデビュー。84年夏にはヨーロッパ、東南アジア7カ国12公演を行うなど海外でも高い評価を得、スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルでも演奏した。
「モントルーでの出番は驚くなかれ、マイルス・デイビスの直後だったんです。“ジャズの王様”のライブを聞いて高揚してる聴衆を前にした演奏は、正直、かなりの緊張でしたね。でも、いつもとは別物的な盛り上がりがあり、とっても幸せな気持ちで演奏したのを覚えてます」
ロンドンのハマースミスでの公演はNHKが「ニュース9」で報じた。
「それが第1期、90年から活動を休止した06年までが第2期、12年から再開した現在が第3期ととらえてます。第3期の大きな特徴はキーボードに女性奏者の大高清美さんが加わり、オルガンを取り入れたサウンドにしたことですね。オルガンはピアノと異なり、鍵盤から指を離す瞬間まで音を出せる。また、大高さんは女性ならではの繊細な感覚でアレンジしてくれるから、これまでにない、CASIOPEAの音楽が追求できるんです」