今や野球は地方コンテンツ キー局「日本S」視聴率完敗の理由
ラグビーの五郎丸歩の始球式で幕を開けた日本シリーズはソフトバンクの優勝で終わった。
同シリーズはペナントレースではほとんどなくなったナイター地上波中継が行われた。放送する局の視聴率対決はどうだったか? 初戦のTBSが9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、2戦目のテレビ東京は7.3%! 3戦目のフジは9.4%。4戦目のフジはやっと10%を超えて12.5%、5戦目のフジが12.3%。どの日も裏番組に強い特番があったわけでもないのに、3戦目まではどの局もメタメタだ。
ところが、ソフトバンクの地元・福岡を含む北部九州地区は初戦29.9%(RKB毎日放送)、2戦目24.4%(TVQ九州放送)と高く、初戦の21時31分には37.2%! そういえば、2年前の楽天優勝時は東北でも高視聴率だった。
今や野球が地方(地元)コンテンツであることを物語る数字だ。東京ヤクルトは“東京”のチームだが、東京は娯楽が多すぎるし、約半数(それ以上?)が地方出身者だから、地元密着感が乏しすぎる。実はそのヤクルト、広岡監督のもとでシリーズ初出場した78年の第7戦で45.6%(!)を記録。現在でも日本シリーズ最高視聴率だ。