「スター・ウォーズ」旋風仕掛けるディズニーのアノ手この手
映画界の書き入れ時となる年末年始は話題作がわんさか。とりわけ今年は何といってもSF映画の金字塔「スター・ウォーズ」だが、その力の入れようが半端ではない。
来月18日に全世界同時公開となるシリーズ7作目「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(J・J・エイブラムス監督)。今作から配給元となったディズニーが異例ともいうべき上映館の公募を行ったところ、全国365館の劇場が手を挙げたのだ。
興行成績を左右するスクリーン数も相当だ。同作品は大スクリーン、大音響のIMAX3Dや4DX、MX4Dといった映像に連動して座席が動いたり、風や香りなどの特殊効果が体感できる上映システムでも楽しめ、「劇場によっては設備の異なる複数のスクリーンでの上映が行われ、800~900スクリーンでかけられる可能性もある。全国のスクリーン数は3400弱、かなりの占有率といえるでしょう」(映画ジャーナリストの大高宏雄氏)。
試写もイレギュラー。多くの作品がマスコミ向けの試写会を行うが、公開まで1カ月あまりとなった現在もお披露目の場は設けられていない。もっとも「外資系の配給会社の場合、“世界最速の完成披露試写会”である全米プレミアより前の上映は控えるというケースは珍しくない。予期せぬ情報漏れを敬遠してのことですが、特に著作権に厳しいといわれるディズニーの配給作品。公開直前まで徹底した情報管理がなされても不思議ではありません」(映画批評家の前田有一氏)。