ムード歌謡がヒット 歌手・南有二さんは今も現役で活動中
「胸にほくろの あるひとは 好きな男に だまされる~♪」――。大阪万博があった1970年。こんなムード歌謡が60万枚超の大ヒットを記録した。歌ったのは、5人組コーラスバンド「南有二とフルセイルズ」。メーンボーカルだった南さん(76)、今どうしているのか?
「おかげさまですごく元気でね。相変わらず現役で歌ってますよ。でも、しばらくテレビとは無縁だから、6年前の3月に青森から生中継したNHK歌謡コンサートに出演した時は、『まだやってるの? 死んだかと思ってた』なーんて言われてね。人を幽霊扱いするな、ってぇの。アハハハ」
池袋駅東口の喫茶店で会った南有二さん、こう言うと明るく笑った。
薄くなった頭髪や眉毛に白いものが目立つが、オリーブ色のジャケットを小粋に着こなし、さしずめ“オシャレなオジさん”といった雰囲気だ。
「歌うだけじゃなく、作詞・作曲、編曲、それに自宅マンションに6畳ほどのスタジオを持ってて、レコーディングも自前でやっちゃう。最新曲は、10月からカラオケDAMで配信されている『雨やどり』。これは僕が作曲してるんですよ」