盲導犬と舞台出演 “元ミス熊本”木下由里子さんは劇団主宰
ミス熊本の華やかな経歴を引っさげて歌手デビュー。1985年に「哀しみ紀行」で全日本有線放送大賞新人賞を受賞したのが、元歌手で女優の木下由里子さん(56)だ。今どうしているのか?
■手話パフォーマンス劇団を主宰
「日本橋の三越劇場で2月25、26の両日、私が主宰する手話パフォーマンス劇団『はーとふる・はんど』の公演『ありがとう、またね…』を予定しています。石井ふく子先生に監修していただいたダンスを取り入れたお芝居で、“目に障害のある女性が結婚直前に挙式を迷ったものの、盲導犬と出合うことで外出が楽しくなり、ついに結婚する”ヒューマンドラマです。日本で初めて、本物の盲導犬も出演するんですよ」
木下さんと会ったのは渋谷区神泉のカフェ。パンフレットを見ると、主演は藤田朋子。一谷伸江、穂積隆信らベテラン・若手俳優に加え、聴覚障害者や一般公募の健常者も出演する。
「バリアフリーが叫ばれて久しいですが、心のバリアフリーはまだまだ。障害者のことをよく知らず、健常者が誤解してしまうことって結構多いんです。『もしかしたら、体に障害があるのかも』と推測できる社会、心に余裕を持てる社会へ向けた、気づきと情報発信ができるお芝居を目指しています」