放送法の縛りもなし 地上波TVがネット放送に駆逐される日
ネットがテレビをのみ込んでしまう日が刻一刻と近づいている。動画配信の「Abema(アベマ)TV」が企画、脚本から完全オリジナルの連ドラ「♯声だけ天使」を来年1月から配信することが明らかになった。
総制作費はなんと3億円超。アベマTVといえば、元SMAPの3人組が生出演する「72時間ホンネテレビ」を11月2日に配信することでも注目されている。元SMAPに加え、連ドラも独自制作となって、世間に受け入れられたら、ただでさえジリ貧の民放はたまったもんじゃない。
一部の調査では、有料の動画配信サービスの国内での利用者は右肩上がりで、現在は推定1100万人。月額数百円から約2000円を払えば、見たい動画を見たい時間に見放題なのはCMなどでもお馴染みだ。
「オリジナルドラマでは、米の動画配信大手、ネットフリックス(Netflix)が2013年から配信をはじめた『ハウス・オブ・カード』シリーズの世界的大ヒットで世界のドラマファンに認知されました。同ドラマがプライムタイム・エミー賞を受賞するなどして、作品の質でもネットドラマは折り紙付きになった。15年に日本進出したネットフリックスは世界190もの国と地域で運営され、1億人を超える視聴者に支持されています。なにしろ、圧倒的な作品群から視聴者ごとに好みの作品をセレクトして、勧めてくれたりする。ストーリー展開を選択できる機能も実験的に行われているし、地上波ではとてもできないサービスを提供しています」(スポーツ紙放送担当記者)