恵まれた「人運」を引き寄せてきた木梨憲武の自由な行動力
木梨は「そっから社員なのかアルバイトか、センスがあるのか、本当に好きなのかは会ってからでしょう? こういうきっかけがあれば、会った方がいいの。絶対に」と語り、最後に「来るか、来ないか。でも、来てみた方がいいと思わない?」と締めくくった。
いかにも、とんねるずらしい物事の進め方。実際、後日、その相談者は打ち上げで木梨や映画関係者と対面したという。人生が動き始めたのだ。
才能はもちろん大切だ。だが、それ以上に環境や人と出会えるかが大切だと木梨は言う。
「結局、人になっちゃうんですよ。最終的に」
木梨も石橋貴明も、秋元康やフジテレビの名物プロデューサーの石田弘らと若い時に出会うことができた「人運」に恵まれていたと口をそろえる。
思えば「とんねるずのみなさんのおかげです」も、まだ若手芸人にすぎなかった2人が、当時フジテレビの編成局長だった日枝久に「視聴率30%を取れなかった場合は、石田弘プロデューサーを飛ばしても構いません」などと直談判して始まったものだ。
人運を引き寄せ、いかに巻き込んでいくか。その自由な行動力こそ、とんねるずたるゆえんなのだ。