山根明様に“ショービズの狂気”を描いたデ・ニーロの名作を
「キング・オブ・コメディ」(1983年)
映画パーソナリティー&映画心理カウンセラーのコトブキツカサが“今、旬な”人々に映画を処方して、より良い日々を送っていただこうという勝手なコラム。
昨年は日本スポーツ界のガバナンスが問われた年でした。そんな中、最も自身の存在感を示したのが日本ボクシング連盟前会長・山根明氏でした。元暴力団組員との舎弟問題や奈良判定、助成金の不正流用疑惑などを追及されボクシング連盟の会長を退いたものの、喫茶店でモーニングを食べる模様や失言しそうになると奥さんから口を塞がれる姿がワイドショーなどで放送され、年末年始のテレビ特番ではゲストとして驚くほど多数の番組に出演。
「男・山根」のフレーズを自身でネタにし、すっかり愛されキャラに変わっていきました。
そんな山根明氏に今回処方したい映画はマーティン・スコセッシ監督の「キング・オブ・コメディ」(83年)。テレビタレント(コメディアン)として成功することを夢見たロバート・デ・ニーロ演じるルパートが、さまざまな手を使って狂信的にテレビ界で有名になろうとする“ショービズの狂気”を描いた物語です。