海老蔵と勸玄が“W襲名” 小林麻央さん「生」への強い執念
歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が1月14日、東京・歌舞伎座で会見し、来年5月に江戸歌舞伎を代表する大名跡「団十郎」の13代目を襲名することを発表した。この日の会見には「市川新之助」の8代目を襲名する長男の堀越勸玄くん(5)も同席。大きな声で「どうぞよろしくお願いいたします!」と挨拶をした。
海老蔵は団十郎襲名について「とても大きな名前」「計り知れない重み」と感想を語った。マスコミから最もこの襲名を伝えたい人について聞かれると、父の12代目団十郎(享年66)と、一昨年亡くなった妻の小林麻央さん(享年34)の名前を挙げた。会見に出掛ける前は、麻央さんの遺影に向かって「こういう日が来たよ」と手を合わせたという。麻央さんは5歳になった勸玄くんの晴れ姿も見たかったはずだ。
私は2017年6月に麻央さんが亡くなる約2カ月前の同年4月21日、彼女の姿を東京・御茶ノ水で目撃した。この頃の麻央さんは体調が芳しくなく、自宅で療養していると伝えられていた。
ところが、この日の麻央さんは、早朝に自宅を出ると、ハイヤーで御茶ノ水に向かった。到着したのは免疫細胞療法で知られる小さなクリニックだった。目と鼻の先には日大駿河台病院、さらには順天堂大学病院といった大きな病院があるにもかかわらず、麻央さんが駆け付けたのは雑居ビルの中のクリニック。白いマスクに全身黒ずくめの服装。足を引きずりながら歩く姿は、痛々しかった。