テレ朝“芸能人格付けチェック”の躍進で露呈したフジの凋落

公開日: 更新日:

 ある年に一度、木村さんがこの正月番組のナレーションを休んだことがある。休んだだけでなく、裏番組のナレーションをやったのだ。

「その年は格付けとクイズ・ミリオネアの正月特番が裏表でカブってしまったのです。もともと私は格付けが始まる前から、レギュラーで毎週ミリオネアを担当していたし、MCは我らがみのさんです。そんなこともあり、この年、私は格付けチェックではなく、ミリオネアに出ることを選んだのです」

 その頃ミリオネアの視聴率はやや下降気味だった。

「もちろん全身全霊を込めながら必死にナレーションを入れました。しかし結果は、視聴率で格付けチェックに負けた。番組視聴率も2桁に届かなかったくらいでした。これは平成全体を通じて、テレビ界に起こったパワーバランス大逆転の象徴と言ってもいいくらいです。すなわち絶対王者フジテレビが失墜し、テレビ朝日が復活したということです」

 平成というスパンでテレビを見渡すと、初期の頃は、フジテレビは元気で他局に負けるなど想像すらできなかった。しかし、「平成も半ばをすぎる頃、すでに絶対王者フジテレビの牙城は崩れ始めていました。そしてあの『ジリ貧』とまで揶揄されていたテレ朝が復活を果たしたのです。一時はもう何をやっても視聴率が上がらずに、冬の時期を耐えていたテレ朝でしたが、その後、平城隆司氏(編成局長)の活躍などもあり『黄金伝説』や『Qさま!!』などのヒットを飛ばしました」。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇