北海道テレビ×Netflix「チャンネルはそのまま!」に注目
先週、北海道テレビが制作したドラマ「チャンネルはそのまま!」全5話が放送された。全国ネットではないので、ネットフリックスで見た。
ヒロインの雪丸花子(芳根京子)は「北海道★(ホシ)テレビ」の新人記者。異種としてのバカ(「おバカ」ではない)を採用する、「バカ枠」入社だ。
主演の芳根はコメディエンヌとしての才能をフル稼働させている。ドジだけど一生懸命。とことん他者の気持ちに寄り添う。迷惑をかけるが、何かのきっかけを生み出す。
基本的には花子の奮闘記だが、カリスマ農業技術者にして農業NPO代表の蒲原(大泉洋、快演)が、横領事件の容疑者になるあたりから物語は一気に加速。エンタメドラマの佳作となった。
またこのドラマではキー局との関係も含め、ローカル局の現状を垣間見ることができる。キー局から送り込まれた編成局長が部下たちに言い放つ。
「いいか! キー局では視聴率が全ての基準。数字が全てだ!」
さらに視聴率でリードするライバル局「ひぐまテレビ」には、ホシテレビを目の敵にする剛腕情報部長(安田顕)がいる。ローカルにはローカルの熾烈な戦いがあることを、安田が凄味のある怪演で伝えていた。
ちなみにネットフリックスはこのドラマに共同出資している。ローカル局が、キー局ではなくアメリカの動画配信会社と組んだことにも注目だ。