「なつぞら」高畑淳子 "テンション高め"の演技に懸念浮上
ひとつ気になりだすと、アレもコレも気になる。ヒロインのなつ(粟野咲莉)がアイスクリームを食べるシーンでは、「砂糖が手に入りにくい」という理由でハチミツを甘味料に代用していた。十勝地方は砂糖の原料となる甜菜の生産が盛んな地域ではなかったのか。そもそも、収穫に手間も時間もかかるハチミツなら手に入りやすいのか?
「警察に保護されたなつが“脱走”して、川辺で魚を焼く様子も違和感がありました。魚を釣ってくれたのは小学校の友達の男の子でしたが、マッチやライターを所持した様子のない少女が、どうやって火を起こしたのでしょうか? 小学生が『ディスカバリーチャンネル』に登場する“サバイバルの達人”みたいなことをやってのけたのか、などと余計なことを想像してしまいました。作品にケチをつけるつもりはありませんが、なつが途方に暮れて水辺をトボトボ歩いているだけでも十分だったと思います」(前出の佐々木博之氏)
演技が“泣かせる”とすっかり有名になった名子役の粟野の出番は今週で終わる。ただ、恐らく、来週からも感動シーンと思わずツッコミたくなる場面が満載のはずだ。
余裕がある人は松嶋菜々子の“手”に注目しても面白いだろう。自動湯沸かし器も洗濯機もない時代のはずなのに、まるで手モデル(ハンドモデル)みたいにスベスベした手をしている。これほど生活感を感じさせない朝ドラも珍しいかもしれない。