きっかけは逸見政孝さん 芸能人の“がん公表”が増えた背景
がんを公表する芸能人は多い。今年に入ってからでも野口五郎、梅宮辰夫らが会見などで自らの罹患や手術を受けたことを公にしている。
元アイドルの堀ちえみが、「ステージ4の舌がんの手術を受けた」と、ブログで報告したのは記憶に新しい。
もちろん、病に侵されたことを公にせず静かに闘病生活に入る人がいないわけではない。だが、一連の“がん公表”の流れは、どうやら平成に入ってから頻繁になってきた現象らしい。
キッカケになったのは1993年9月に行われた元フジテレビアナウンサーで、当時、売れっ子キャスターだった逸見政孝氏の“がん公表”会見だ。一部抜粋すると――。
「こういう形での記者会見は賛否あると思いますが、私が入院してから事務所を通じてコメントを出しますと、真意が伝わらなかったり、あるいは誤解を生じてもいけませんので……。私がいま、侵されている病気の名前、病名はがんです」
正式にはスキルス胃がん。逸見氏はこの翌日からすべての仕事を休んで闘病生活に入った。