ジャニ―喜多川という“扇の要”を失った帝国の近未来予想図
ジャニーズへの過剰な依存と忖度はなくなるのか――。ジャニー喜多川氏の訃報で、業界関係者は芸能界への影響を推し量っている。87歳で亡くなるまで一代で築き上げたジャニーズ事務所は、いつしか「帝国」と呼ばれ、業界を牛耳るまでになったのは周知のことだ。
オリコンによると、シングル1位獲得作品数は1974年の郷ひろみ「よろしく哀愁」を皮切りに439作品。SMAPらシングル12作品がミリオンとなり、実に1億4800万枚超を売り上げ、「最も多くのチャート1位を獲得した歌手をプロデュースした人物」として、ギネスワールドレコーズに認定されている。
「タレントを発掘する目、育成力、それをプロモートし売り出すプランニング、ショーアップする演出力など、天賦の才は誰もが認めるところ」(ジャニーズ担当のベテラン記者)
その社長のポジションは姪の藤島ジュリー景子副社長(52)が引き継ぎ、すでに経営やマネジメントを統括。コンサートや舞台などの演出やプロデュースは、ジャニー氏の手法を間近で見てきた元タレントの滝沢秀明氏(37)が継承し、約300人いるデビュー予備軍ジャニーズJrの発掘やオーディションを行う関連会社「ジャニーズアイランド」の社長にも就任している。今後はジャニー氏の仕事は滝沢氏が一手に担っていく。だが、扇の要を失った帝国がこのままの勢いを保てるかどうかは不明だ。前出の担当記者が言う。