令和も続く昭和の“遺物”…形骸化する「レコ大」の存在価値
もはや業界関係者のための賞レース
レコ大は、日本作曲家協会会長だった作曲家の故・古賀政男氏らが米グラミー賞をヒントに、1959(昭和34)年創設。その年度に最も支持を集めた歌手や音楽関係者を顕彰し、音楽シーンを盛り上げる狙いがあった。中高年世代には、レコ大と紅白を掛け持ちする人気歌手の移動が話題になり、移動車が中継された最盛期の記憶が残っているだろう。
だが、歌は世につれ世は歌につれという時代はもう遠い昔のこと。すっかり形骸化した「オワコン」を垂れ流しつづけるテレビ局が若い世代に見捨てられているのも当然の帰結だろう。
「大晦日の放送を前日の30日にスライドした時点で、競馬でいえばGⅠレースがGⅡに格下げになった。もはや業界関係者のためだけの賞レースなのです」(前出のTBS関係者)
令和の新時代にも生き残った昭和の“遺物”。今年も12月30日夕方5時30分から生放送。なんと4時間半にも及ぶのだそうだ。