株式相場の下落局面で威力「カバード・コール型ETF」って何だ?
株式相場の変動が大きくなる中、安定的な利益が狙えるカバード・コール型ETF(上場投資信託)が注目を集めそうだ。カバード・コールとは、株式などを保有する一方で「コールオプション」を売る投資戦略。コールオプションとは「買う権利」のこと。
たとえば、「3日後にA社の株式を1000円で買う権利」を売る。A社の株式が3日後に1200円になっていれば、コールオプションを買った投資家は差額の200円が儲かる。実際にはコールオプションを買うためにオプション料を支払うために、オプション料を200円から引いた差額が利益になる。
コールオプションを売った投資家は、200円の値上がり益を得るチャンスを逃してしまうが、オプション料を受け取っているので、その分が利益になる。株価が大きく上昇したときには、利益が限定される代わりに、安定的な利益が期待できるのがカバード・コール型ETFだ。
カバード・コール型ETFは、米国市場に多く上場されているが、東証に上場している商品もある。たとえば、「グローバルX S&P500・カバード・コールETF」は、S&P500指数を対象にした円建ての商品で、株価が大きく下がった3月31日は、出来高が前日の4倍近くに膨らんだ。