韓国トップ2人目の「罷免」で混沌…待ち受けるのは「本命不在」の大統領選
分断が進むか。韓国憲法裁判所が4日、「非常戒厳」宣言を巡り弾劾訴追されていた尹錫悦大統領(64)の罷免を宣告。裁判官8人が全員一致で決定した。韓国大統領が罷免されるのは朴槿恵元大統領に次ぎ2例目だ。
尹氏は2年の任期を残して失職。罷免を受け、「皆さまの期待に沿えず、とても残念で申し訳ありません」とのコメントを発表した。今後60日以内に大統領選が行われる見通しで、6月3日投開票が有力視されている。
今回の弾劾裁判は、尹が昨年12月3日に宣布した非常戒厳がキッカケ。国会で多数を占める野党を潰すため、軍や警察を国会に投入する“禁じ手”に打って出たが、直後に国会が解除要求決議案を可決。宣布から6時間後に非常戒厳は解除された。
尹氏の罷免に涙を流す支持者の姿も。現地を取材する国際ジャーナリストの太刀川正樹氏が言う。
「罷免決定後、興奮冷めやらぬ雰囲気が漂っているものの、目立った衝突などは起きていません。朴槿恵元大統領が罷免された時は、朴氏の支持者と警官隊が衝突して死傷者が出ました。今回も同じような事件が起きるのではと身構えていましたが、尹氏を支持する保守系も、対する革新系も、自重している様子。静かな内乱状態が続いている印象です」