寺脇・前川両氏「子どもたちをよろしく」で描く社会の闇

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 でも、それは日本の社会をそのまま反映したものであって、今のように不都合な現実を直視することをせず、見せかけの繁栄を謳歌するような映画とは違って、ずっしりと心に響いてきた。私が愛した日本映画はいったいどこへ行ったのか。

 そんな思いから7年前に、戦争に翻弄された一組の男女の姿を「性」を通して描いた「戦争と一人の女」という映画をプロデュースしました。そのあと、斜陽のピンク映画界を描いた「バット・オンリー・ラヴ」、そして今回の映画で3本目です。

 この作品は試写を見た人のほとんどが「救いがない」と言う。確かにハッピーエンドで終わる物語ではない。でも、大ヒットした「新聞記者」だって、きっちり現実と切り結びながら割り切れない痛みを伴うエンディングでしたよね。

 子どもたちのいじめや自殺がどうすればなくなるのかを映画を通して問い直したい。映画・落語評論家、そして文科省官僚として子どもたちの教育に携わってきた私の人生の集大成だと思っています。ぜひ映画館へ足をお運びください。

(取材・文=山田勝仁)

「子どもたちをよろしく」は2月29日から渋谷のユーロスペース、横浜シネマ・ジャック&ベティなど全国順次上映。

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