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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ハワイ新婚旅行で事務所から自粛要請 約束破れば全体責任

公開日: 更新日:

山口百恵 編(5)

 新婚旅行先のホノルル空港に降り立った百恵・友和を待ち受けていたのは多くの報道陣。すでに車をチャーターして2人の行き先を追う態勢まで整っているメディアもあったが、同行してきた友和のマネジャーが報道陣を集めこう切り出した。

「滞在中のハワイでの取材はすべて自粛していただきたい。その代わり、最終日に必ず2人揃って写真撮影と会見を設けます」

 さらに――。

「もし1社でも約束を破ることがあれば、すべての取材を中止にします」

 記者クラブなら幹事が報道陣の意見を調整するが、テレビ・新聞・雑誌同業他社。取材の意図もアプローチ法も違い、各社の思惑もある。そう簡単にまとまらないのが常だが、緊急事態。最年長リポーターが即席幹事となり、意見を取りまとめた。

「従うしかないだろう。従えない社があるなら事前に申し出て、ここで外れてもらいたい」

 あまり親しくなかった私に「大丈夫だよね」と念を押した。外れる選択肢もあったが、独自に動いて確実に取材できる保証もないし自信もない。同意した。うまい作戦である。最終日に取材させる。その間、報道陣は手も足も出せない。2人の居場所や周辺への取材に動き、相手に知れたら全社が取材なしとなり、大変な迷惑をかけることになる。

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