感染防止策を徹底…劇団カムカムミニキーナを見習うべきだ
このように、一つことが起きてしまえば、さまざまな方面に迷惑が及ぶ。
■千秋楽後も2週間は自宅待機
各劇団の対応はさまざまだが、徹底していたのは座員に八嶋智人くんや山崎樹範くんを抱える劇団カムカムミニキーナである。先日上演した「猿女のリレー」では検温、消毒はもちろん、劇場での場当たり稽古まで全員フェースガードとマスクを着用。会場での物販はなく、すべて通販。面会禁止。終演後の出演者同士の飲み会もなし。打ち上げもなし。そして千秋楽後、原則としてではあるが劇団員は2週間可能な限り、自宅待機。ここまで徹底した劇団はなかなかないのではないか。
コロナへの対策はまさに戦い。ただマニュアル通りに除菌と検温だけすればよいというものではない。座長である松村武くんの英知と真摯さが底力を生む。優秀な隊長のもと誰一人命を落とさぬ戦いが大事なのだ。もちろん出来上がった作品も素晴らしいものであったことは言うまでもない。
東京の感染者数が増え続ける現在、東京における公演関係者は明日に不安を抱えながら演劇公演を模索している。観客席50%では黒字にならない。それでもいつか100%になるその日に向けて歩きだしている。
私も含めて、スタッフ・キャスト、そしてお客さまの一層の警戒と予防をお願いしたい。