箭内夢菜は福島県で育まれた「そばにいてほしい女の子」
CMでは女優たちが「三姉妹」「四姉妹」の設定で共演することが少なくない。1990年代には清水美砂・牧瀬里穂・中江有里・今村雅美が江崎グリコの「ポッキー四姉妹」シリーズに出演して映画化もされた。最近では深田恭子・多部未華子・永野芽郁がUQモバイルのCMで三姉妹を演じている。幅広い年代にアピールしたいというマーケティング戦略とともに、違ったタイプの女優を組み合わせて連ドラや映画のような世界観を生み出そうという狙いがある。
箭内は、「チア☆ダン」(TBS系)や「ゆるキャン△」(テレビ東京系)でも好助演したように、ほかの女優と共演したときに、ハーモニーに魅力的な音色を加える女優であり、「象印姉妹」でもその持ち味が発揮されている(プライベートでも弟2人・妹との4人きょうだいだとか)。
素朴で透明感があるルックスも魅力的。それは生まれ育った福島県が育んだものだろう。2018年からは地元のローカル紙・福島民友新聞のCMにも出演している。
2020年は、松井愛莉、武田玲奈ら福島県出身女優が注目を集めている。東日本大震災の記憶を受け継ぐ存在であるとともに、日本の原風景をイメージさせるような素朴さが多くの人をホッとさせる。だからこそ、箭内夢菜の笑顔は全国の人たちを元気づけ、「今の時代に、そばにいてほしい女の子」としてCM起用が増えているのだと思う。