コロナ禍に集中豪雨…スザンヌの母・キャサリンさんの今は
震災後は炊き出しボランティア
さて、キャサリンさんは1961年4月4日、熊本市生まれ。実家はバーの近所で山本たばこ店を営んでいるが、もともとは肥後・熊本藩の武士という。
「13代前まで遡ることができまして、初代は参勤交代の際に先導役を務める“露払い”を担った山本十左衛門です。たばこ店は私の祖母が始めて、今は兄が継いでいます。母? 85歳ですが、自分のことは全部できるくらい元気なんですよ」
バツイチで、06年に当時、競輪選手だった藤本博之さんと再婚。スザンヌさん、マーガリンさんは初婚の時に生まれた。
スザンヌさんは元ソフトバンクホークスの斉藤和巳投手と11年に結婚。14年に男児を授かったが、15年に離婚。その後は熊本をベースに、モデルやタレント業をしているシングルマザーだ。
また、マーガリンさんは16年にJリーガーの黒木恭平さんと結婚。17年に女児に恵まれたものの、黒木さんは現在、京都サンガに在籍。「2週間に一度の通い婚状態」(キャサリンさん)である。
4年前の熊本地震。市内は震度7、震度6強の地震が頻発し、安否が気遣われた。
「おかげさまで、誰もケガがなかったのが幸いでした。それで余震が収まらない中、本震の2日後から店で炊き出しボランティアを行い、娘たちも避難所へ救援物資を届けたり、炊き出しの手伝いをしたり……」
今回の県南部水害でも、スザンヌさんは自身がクリエーティブディレクターを務めるアパレルブランドの売り上げの一部を寄付しているほか、7月29日にはマーガリンさんと人吉市へ支援物資を運び、避難所の慰問をしている。
「こうやって、たばこ店とバーを続けられるのは、お客さまあってこそですからね。我が家は被害が出てるわけではありませんから、ほんの少しですが恩返しなんです」
キャサリンさんのヒマワリのような笑顔が印象的だった。
(取材・文=高鍬真之)