並木まきさん 元“美人過ぎる市議”は超売れっ子ライターに
いまやメディアで当たり前に使われるようになった「美人すぎる○○」というキャッチフレーズ。今回登場の並木まきさんは2007年、そのブームの火付け役となった「美人すぎる市議」のひとりとして、青森県八戸市議の藤川優里さんらとともに多くのメディアで注目を集めた。政治の舞台から身を引いて5年。今、何をしているのか?
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「こんにちは~、本日はよろしくお願いします」
新型コロナウイルスの影響を考慮して、今回はオンラインでインタビュー取材。
画面越しでもわかるツヤのある肌とほっそりしたフェースラインは、「美人すぎる」と話題になった議員時代と変わらない。若々しく知的なイメージのままだ。
実は並木さん、議員を2期8年務めた後、本業ライターに転身。いまや多くの女性メディアで執筆する売れっ子なのだ。
「多い時で10媒体、月100本前後の原稿を執筆しています。本業ライターとして駆け出しのころは、月250本近く書いたこともありますよ」
その超人的な仕事量ゆえ、業界内では「並木AI」なんて“異名”まで付けられたほど。
「ある編集者さんが『これほどの質と量の原稿をヒトが書けるわけがない、AIじゃなければ無理だ』なんて冗談交じりで言うんですよ。もちろん、全ての記事を私が書いています。ちゃんと生身の人間ですよ。ウフフフ」
執筆活動を始めたのは議員時代から。よく読んでいた大手出版社系ウェブメディアのライター募集に応募したのがきっかけだという。話題性にセンスも加わって即採用、今もその媒体で執筆を続けている。
さらに、活動はライター業だけにとどまらない。
17年に「一般社団法人 時短美容協会」を設立。美容関係のPRや化粧品にまつわる検定事業、編集プロダクション事業などを手掛けている。
「『美人すぎる市議』という触れ込みでメディアに出ていた以上、美にはこだわっていたかったんです。でも当時はとても忙しく、なかなか時間がとれませんでした」
その経験から生まれたのが、時間や手間をかけずに美を追求する「時短美容」という考えだった。
「認知症を患っていた祖母にメークをしてあげたら喜んでくれて。『美』は女性を元気づけてくれるんです」
さて、東京都杉並区に生まれた並木さんは、父の仕事の都合で6歳までシドニーで過ごした。小さいころは「甘えん坊で泣き虫だった」(並木さん)が、法律事務所や専門学校勤務を経て、28歳の若さで千葉県市川市議選に立候補する。
出馬のきっかけは04年の新潟中越地震だった。
「ペットを連れていたために避難所に入れず、車中生活をしていた方が、エコノミー症候群で亡くなられたという報道を見て、居ても立ってもいられなくなったんです」
ペットも大切な家族の一員なのに避難所に入れないのはおかしい――。その疑問を交流のあった政治家に伝えたところ、国を変えるなら自治体から変えたらどうだと、出馬を勧められたそうだ。
掲げた公約は「ペットとの同行避難の実現」。当初は“まるで徳川綱吉だ”と揶揄もされたが、熱意が伝わり、5128票を獲得して初当選。