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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ジャニー喜多川氏は“日比谷”をブロードウェーにしたかった

公開日: 更新日:

 記録達成でコメントとともに初めてとなる顔写真も公開して話題になった。素顔を知らないメディアの間では、「こんな人だったの」と驚く珍現象。以後、ジャニー氏関連の報道のたびに多くのメディアがこの写真を使用するようになった。

 ギネス記録はマスコミ対応にも変化をもたらした。姉のメリー氏の手腕で確立していたジャニーズ担当記者制。スポーツ紙記者とリポーターから選ばれたジャニ担に絞ってジャニーズ関連取材を独占的に行わせた。そのなかにジャニー氏と担当記者との懇談会もあった。元担当記者から聞いた話を紹介する。

「帝劇などグループの舞台公演には必ず顔を見せるので、ジャニー氏の都合に合わせて劇場近くにある行きつけのレストランの個室を貸し切りにし、食事をしながら懇談する。記者に気遣ってか、洋食とかも多かった。話はほぼジャニー氏の独演会みたいなものです。舞台の話になると熱量もあるし本当に冗舌でした。体調を崩すまで不定期でしたが続いていました。話した内容は広報担当者が使っていい話とダメな話をチェックはしますが」


 ジャニー氏には大きな夢があった。業界関係者の話を総合すると、「日比谷界隈をブロードウェーのような街にして、中心にジャニーズ専用の劇場を置く」というものだったという。現在も日比谷には帝劇や日生劇場、ジャニー氏が舞台構成に影響を受けた宝塚劇場もある。今も日本のショービジネスの中心地だ。ジャニーズの舞台がこの日比谷にこだわる理由でもある。

「昔は数寄屋橋にあった日劇の舞台に立つことが目標でしたが、今は、やはり帝劇。森繁久弥も森光子もここで舞台をやっていましたからね。ここに立って初めて一人前と認められる」(舞台関係者)

 改めてジャニー氏は仕事人間だったことを痛感する。

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