「にじいろカルテ」で主題歌 藤井風の官能的な歌声の魅力
新たな才能が今、話題となっている。岡山県出身、23歳の藤井風(ふじい・かぜ)というシンガーソングライターだ。昨年5月発売のファーストアルバム『HELP EVER HURT NEVER』は軒並みチャート1位を獲得。同年9月には、「報道ステーション」(テレビ朝日系)で特集され、翌月には、武道館ライブを開催した。
さらに1月21日から始まった木曜ドラマ『にじいろカルテ』(テレビ朝日系)の主題歌も担当するなど、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いである。
■罪の香りが漂う鬼才
筆者が”藤井風“の存在を初めて知ったのは、彼が12歳の頃からYouTubeにアップしていた様々なジャンルのカバー動画だった。時にはコスプレをし、女性もののウィッグを被り、ピアノを奏でながら歌うその姿に、最初は「意識」を奪われたが、その綺麗な指から紡がれるピアノの音と独特な声に今度は「心」を奪われた。
ユーモラスな人となりが垣間見えつつ、演奏と歌声には官能的な雰囲気があり、その得体のしれなさがなんとも言えない魅力となっていたのだ。