江口のりこと吉田羊バチバチ?なびかない女のキャラかぶり
昨夏のドラマ「半沢直樹」出演以来、江口のりこ(40)人気がずっと続いている。1~3月期のドラマは「その女、ジルバ」と「俺の家の話」を掛け持ちし、来月2日からは初めて主演する「ソロ活女子のススメ」がテレビ東京で始まる。このドラマはおひとりさまを楽しむ女を描くが、なびかない女を演じたらうまい江口にとってハマリ役という気がする。もっとも、個性的な脇役だった俳優が主役を張ると、途端につまらなくなることがあるので多少不安要素もあるが、それはさておき、江口の出現で割を食ったのは吉田羊だろう。
なびかない女、一癖ある女、企業社会でいえば上司にしたくない女(逆に上司にしたい女)といったカテゴライズ、しかも幸せな結婚生活を送っていない女、もっとわかりやすい言い方なら、独身女かバツイチが似合う女――そんなふうに考えると江口と吉田はなんとなくかぶる。
CMオファーも続々
例えば、吉田は世に出るきっかけになったNHK朝ドラ「純と愛」で独身で厳しく、クールなホテルウーマンを演じてから一気に注目されるようになった。このキャラクターなどは「半沢直樹」で毅然とした白井大臣を演じた江口と似ている。
江口が「その女、ジルバ」で演じた主演・池脇千鶴と同じ職場の気難しそうな上司も、「俺の家の話」で演じた能楽・観山流宗家のブスッとして口うるさい長女も、吉田がやってもピッタリくるような役柄だと思う。この時期、吉田は事務所独立などのゴタゴタも重なって、キャスティングされなかった可能性もあるが、ちょっと前なら江口ではなく吉田でもよかったはずだ。
江口は「半沢直樹」以降、CM出演も一気に増えた。
何年も声がかからなかったのが、明治、ダイハツ工業、三井住友カード……と大手からのオファーが続いている。
一方の吉田はドラマに出なくても食っていけるくらいENEOS、花王、トヨタホームなど数社に出演中で、CM女王ぶりを発揮している。しかし、地上波に出ていないとCMも減っていく可能性が高いので、吉田はウカウカできない。
個性的でキャラが立った2人の女優、江口と吉田の競り合いを楽しみにしているのだが。
(峯田淳/日刊ゲンダイ)