乳がん闘病中断だいたひかる「命がけの妊娠報告」の覚悟
「私は乳がんを患い、子どもを作ることを諦めました。不妊治療を行うことだけでも女性にとっては負担です。だいたさんは乳がんの再発リスクを承知の上で不妊治療の再開を決断しました。養子縁組みや卵子提供などの選択肢もあったと思いますが、『自分たちの子どもを産みたい』『命をかけてでも、愛する人の子どもを産みたい』という気持ちは、相当の覚悟だったと思います。彼女はチャレンジしたかったのではないでしょうか。不妊治療をしている最中に乳がんがわかり、治療に専念するために、不妊治療を一端中断した。でも諦めることができなかった。現在の彼女の病状の詳細はわかりませんが、まだ根治までいっていないと思います。でも、彼女の中で、不妊治療に再トライできる状態になったので、今回、チャレンジすることにしたのでしょう。だからといって、彼女自身が『死んじゃうかもしれない規模』と言っていたように、治療せずにいたら乳がんの再発リスクも高くなることも事実です。私自身も子どもを選択するというチャレンジはできませんでしたが、乳がん治療をしていても、旅行をしたり仕事をしたり、治療とのバランスを取りながら、様々なことに挑戦してきました。乳がんだからといって、何かを諦めることは絶対したくなかったのです。ただ、妊娠は別で、万が一、乳がんが再発してしまったら、胎児への影響を最小限に抑えるため、限定的な治療しかできなくなります。自分自身の命を削ることになるのです。私には自分の命を差し出す勇気はありませんでした。それを含めて、決意しただいたさんの覚悟には敬意を払いたいと思います」