故・藤島メリー泰子名誉会長 ジャニーズに捧げた「女帝」の激しき生涯…タレント愛ゆえの“剛腕”も数々
■“剛腕”でマスコミ懐柔、「いくらでも悪人になる」
メリー氏は米ロサンゼルスのリトルトーキョーにある高野山真言宗米国別院の僧侶の長女。3人きょうだいの長女で、第二次世界大戦前に末弟のジャニーさんともども日本に来た。作家の藤島泰輔氏と内縁関係を経て結婚、1997年に死別している。
ジャニーズ幹部としては、SMAP初の海外公演となった2011年の北京公演を豊富な人脈を駆使してプロデュース、「人間関係を築く天才」との評もあったそうだ。19年7月にジャニー氏が亡くなると、一時は代表取締役に就任したが、娘の藤島ジュリー景子氏の社長就任と共に一線から退き、会長、名誉会長として支えた。ジャニーズが全ての生涯であった。
だがタレントを守るためなら「悪人になる」というその情熱と覚悟は“剛腕”と畏怖され、テレビ、新聞、雑誌など芸能マスコミは懐柔、屈服した。
「ジャニーズ事務所が大所帯になるにつれ、トラブルやスキャンダルも多くなるのは人気商売だから当然でした。それでもたとえばあるテレビ局のワイドショーがジャニーズのスキャンダルを扱なら、タレントを全員引き上げると局の幹部に告げるんです。ジャニーズのタレントがいなくなったら番組が成立しない以上、逆らう局はありません。本人が直接出張らなくても“メリーさんがそう言ってます”で済んでいました」(ジャーナリスト・二田一比古氏)