「俺がしゃべれば次元だ」声優・小林清志さんが本紙に語っていたプライド
むしろ50年も次元というキャラクターのイメージを守り続けてきたことが凄い。そんな小林さんは、ちょうど10年前、2011年の日刊ゲンダイのインタビューで、こんなことを語っていた。
「(初めて次元を演じた38歳の時は)声優として経験を積み、脂が乗り切る前といった時期でしょうか。原作はチラチラ読んだことがある程度で、お色気もあって完全にオトナの漫画ですね。まさか、自分が関わるとは……。それでも二枚目というより、洒脱でダンディーな次元は、やりがいのある面白い役だとそそられました」
役作りで苦労した記憶は「ない」とも。
「(次元ほどの)スマートさは兼ね備えていないものの、自分が(次元の)分身だと感じることがあります。僕自身はバンカラ。それがかえってプラスに働いたところもあるでしょう。だって、ダンディーになりきるというのは難しいものです」
「大変おこがましい話ですが、〈俺がしゃべれば次元だ〉という自負がある。〈(他の人が)やれるもんならやってみろ〉といった気持ちで取り組んではいます。僕らの仕事は、オール・オア・ナッシング。今後仕事を一切いただけなくなることにもなりかねませんから、常に勝負に挑むような気でいます」
小林さん自身が次元であり、次元が小林さんだったのだ。ありがとうございました。