<50>愛犬イブの葬儀のため東京駅で待ち合わせ…ドン・ファンは「ミス・ワールド」と現れた
野崎幸助さんと電話でしゃべっていると、鼻がツーンとして目頭が熱くなった。
野崎さんの愛犬イブは、私の言うことは全くきかないわがままなお嬢さま犬だったが、吠えることもなくおとなしいので、散歩にも何度も連れていっていた。
ただ、ゴールデンウイーク前に田辺を訪れた時は様子がちょっと変だったので、「イブちゃんの動きがおかしいですね。太りすぎなのかな?」とドン・ファンに話していた。
それでも、まさか死んでしまうとは思っていなかった。
「私ね、今日は病院があるから、これから東京に飛ぶんです。明日は帰りますから吉田さん、私と一緒に田辺に行ってイブの葬儀に出てもらえますか? 明日の午後2時からですので」
「分かりました。くれぐれも気を落とさないで下さいよ」
「はい、はい。ありがとうねえ~」
ドン・ファンが比較的冷静な受け答えだったことに救われた。
「昨日の夜10時近くに、『イブちゃんの調子がおかしいから大阪の病院まで行ってくれませんか?』と社長から電話があったんや。だけどワシは酒を飲んでいたから『無理です』って断った。早貴がネットで動物病院を調べて、結局、大下さんが運転して3人で向かったってよ」