著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<84>寝込みを襲った真夜中の家宅捜索…腕にはくっきりと指の跡が残った

公開日: 更新日:

「早貴ちゃんは逮捕されるのかなあ」

 野崎幸助さんが亡くなった翌日の夜、早貴被告が警察に連れていかれた後で家政婦の大下さんがポツリとつぶいた。私はドン・ファン宅に前から置いてあった自分用の麦焼酎を炭酸で割って飲みながら彼女と話をしていたが、早貴被告が帰ってくる節がないので、そのままリビングで休むことにした。

 2017年2月に強盗がリビングのガラス窓を割って侵入した後、野崎さんの自宅に半月以上泊まり込んだことがある。その時と同じように応接ソファを2つくっつけて、簡易ベッドをつくった。

 大下さんは玄関脇の20畳ほどのゲストルームを自室にしていたが、そこにはキングサイズのベッドが置かれていた。

 東京から寝ずに移動してきた疲れがたまっていたからだろう、私は横になった瞬間に眠りに落ちた。

「おい、起きて、おい」

 体が揺すられるような気がして目を開けると、知らない白いシャツの若い男が私をのぞき込んでいる。一瞬強盗かと思ったが、自分がどこにいるのか、何をしているのか、とっさには分からず寝ぼけていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド