<83>早貴被告に任意同行を求め刑事がきたが本人はスーパー銭湯に
野崎幸助さんが亡くなった翌日、25日の午後8時半ごろに男女6人の若い刑事たちが、早貴被告から事情を聴きたいと野崎さんの自宅にやってきた。そのとき自宅にいたのは私だけで、早貴被告と大下さんはスーパー銭湯に出かけていて不在だった。
「亡くなった悲しみもなくスーパー銭湯に出かけていくなんて」
ワイドショーでのコメンテーターの発言には、苦笑するしかなかった。はっきり言って早貴被告はドン・ファンに対して、亡くなって悲しむという気持ちは持っていなかったから普段通り行動していたし、遺体もまだ自宅に戻っていなかったから出かけておかしいということもない。
私はボクシングのタイトルマッチを見たいがために彼女らの誘いを断ったが、チャンピオンの井上尚弥が1回KOで勝った後に刑事たちはやってきた。
「キミはどこの出身なの?」
「私は串本です。分かりますか?」
「そりゃあ分かるさ。向かいは紀伊大島の串本だろ。トルコの船を助けた歴史もあって姉妹都市を結んでいるよね」