深津絵里にバトンタッチも好調だが…「カムカムエヴリバディ」視聴率10%台の“宿命”
「NHK朝ドラは2020年前期の『エール』まで期間平均視聴率20%台をほぼキープしていたんですが、20年後期の『おちょやん』以降は10%台に落ちてしまっている。それでも立派な数字なんですが、コロナ禍で“テレビ回帰”が進んだはずなのに……」
10%台後半の数字でもあれこれ言われてしまうのは注目度の高いNHK朝ドラの宿命だが、前出のドラマ制作会社関係者の見方はちょっと違う。
「朝ドラは、03年後期の『てるてる家族』から10%台に落ち込んで、長らく低迷。09年後期の『ウェルかめ』では過去最低の13%台まで下がりましたが、12年前期の『梅ちゃん先生』で20%台に戻しました。ヒロイン堀北真希の人気もさることながら、10年前期の『ゲゲゲの女房』から放送時間を朝の8時15分から8時に繰り上げたのも大きかったといわれています」
実際、放送時間を早めた「ゲゲゲの女房」で期間平均視聴率18%台と復調し始めている。
「視聴者の生活リズムに合わせるなど、NHKもテコ入れ策を講じたわけです。ただ、コロナ禍でステイホーム、リモートワークが広がって、時計代わりに朝ドラを見ていた視聴者、つまり、朝ドラに合わせて出勤する、リアルタイムで見る視聴者が減ってしまったわけです。それでも『カムカム』は17%台を叩き出しているわけで、コロナ禍じゃなかったら、もっと数字を伸ばしていたように思いますね」(前出のドラマ制作会社関係者)
リモートワークで起床時間が後ろ倒しになったなんて人も少なくない。視聴者の朝の習慣が変化すると影響が出る。それも朝ドラの“宿命”か。