堺雅人もビックリ? 伝説の結婚詐欺師「クヒオ大佐」が長野に出没!
堺雅人主演の映画「クヒオ大佐」をご存じか。空軍パイロット、カメハメハ大王の末裔、母はエリザベス女王の双子の妹と吹聴し、逮捕歴10回以上という伝説の結婚詐欺師。160センチの小柄な日本人が放つトンデモトークをコミカルに演じた2009年の作品だ。日刊ゲンダイでは16年に被害未遂に遭った女性の告白記事を掲載したが、なんと伝説の詐欺師は御年81歳になる今でも現役バリバリ。彼に会ったというNさん(30代男性)に話を聞いた。
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「実は、ウチの母が……先月まで、都合4カ月ほどクヒオ大佐と交際していました。母も私も長野在住で、まさかそんな詐欺師に遭うとは思いませんでした」
出会いはなんと“婚活アプリ”だった。
「1月頃だったでしょうか、母がいきなり『再婚する、おばあちゃんも連れて東京に引っ越す』と言うので、私も妻も驚いて、一度みんなで相手に会って見定めようと食事会を開きました。母は60代で、お恥ずかしながら“婚活アプリ”で出会ったそうです。母のことをクヒオ大佐の秘書の方が気に入り、アプローチしてきたそうで、ご本人は“アーサー・ウィンストン・ジュニア”と名乗り、年齢は50代だと言っていました」
東京から長野まで運転手付きの車でやって来たという。
「母が初めてお会いした時は、母を見初めたという男性秘書が車を運転し、東京から長野までやって来たそうです。秘書連れで来た時点でとんでもないお金持ちだと母もすっかり信じ切ってしまったようです。その後は秘書と同伴だったり、1人で訪れたり。“アーサー”はスマホは持っていたけど『わからない』と言っていました。今思い返せば、アプリは秘書という人が操作して、本人は使いこなせなかったのかもしれません」
「結婚すれば大金が入る」
交際が始まると、東京に引っ越してくるよう“アーサー”に促された。
「結婚すれば大金が入るから90代の祖母も一緒に東京に来るようにとせかされていました。母はすっかりその気なので聞く耳持たずで、まずは私たち家族と食事会をしようと相なったのです。食事会ではエリザベス女王からお祝い金が1億円、エリザベス女王のドレス、宝飾品、皇室からお祝い金がもらえるとか、とんでもないスケールの話をし、天皇陛下と雅子さまに結婚のご挨拶に行くとか言っていました。仕事について聞くと『軍の機密に関わる仕事をしているから言えない』と言って、こっそりメモを書いてくれました。仕事の写真として見せられたのは戦闘機のピンボケ写真。うちの妻は自衛隊関係の仕事をしているので、彼が見せた米軍のドッグタグ、制服写真の階級章がニセモノだとすぐ見抜きました。バツイチ、ややぽっちゃり、お金もない普通の60代の女性となぜ慌てて結婚しようなんて、母と祖母の年金目的だったんでしょうか」
クヒオ大佐は大の女好き
結局、お母さんの暴走を止めたのは女友達だった。クヒオ大佐は大の女好きでも知られている。
「母が友達に“アーサー”の話をしていたら、電話口でパソコンで調べて『あなたが言ってる人、コレよ』とクヒオ大佐の記事を送ってくれて、ようやく目が覚めたのです。パスポートは外交官だから大使館に預けてあるから手元にないと言い、『コンタクトは外国人で目がまぶしいから、手術でブラウンに埋め込んである』など今思い返しても珍回答ばかりでしたね。母が“アーサー”を度々自宅に泊めていたので心配で、警察に相談すると、被害がないので届け出はできない、連絡がとれなくなったカモに対して自ら訪ねてこないだろうと言われました。でも……80代の男性で夜の営みはあるんでしょうか?……肉体関係があったかどうかはさすがに聞けません。母の携帯にはまだ非通知の着信があるけど無視しているそうです」
7年前にクヒオ大佐に遭遇した真由美さん(仮名・45)に今回の顔写真を見せると「間違いないです! 私の時も“アーサー”と名乗っていました。さらにおじいちゃんになりましたね。30代で引っかかった私、異常ですね。今も同じことをしてるのには驚きます」と語った。
日刊ゲンダイが“アーサー”と連絡を取っていたという携帯番号に電話を試みたが既に解約されていた。