満島ひかり&多部未華子の女優としての「賞味期限」…キムタクvs二宮“子弟対決”の明暗分ける
4月期の民放ドラマは、久々に各局とも“エース級”の名前が顔を揃えたと言っていいだろう。なかでもオンエア前から盛り上がりを見せていたのは、ジャニーズ事務所の“エース対決”となった木村拓哉(49)と二宮和也(38)だ。
木村が演じるのは暗い過去を持つ高校ボクシング部コーチ兼非常勤講師役で、二宮は一人娘が誘拐事件に巻き込まれるゲーム会社のCEO役。空虚な日々を送るぶっきらぼうなキムタクのコーチ役と、仕事や家族、友人関係のはざまで自分に大切な“何か”を模索していくニノのパパ役は、2人にとって新機軸といえる。
この“エース対決”、初回こそ視聴率が肉薄したものの、2回目以降からその差が広がり、二宮の「マイファミリー」(TBS系)が木村の「未来への10カウント」(テレビ朝日系)に1.4ポイントの差をつけリードしている。
師弟関係といわれる2人だが、負けず嫌いで知られる木村が、この結果に心から満足しているとも思えない。
SNSでは〈木村の良さを表現しきれていない脚本の問題だ〉とか〈二宮の“日曜劇場枠”との放送時間帯の違いが原因ではないか〉と指摘されているが、改めて2人の視聴率の差について複数のテレビ関係者に話を聞いてみると、一番多く聞かれたのが“共演者の差”という言葉だった。
「木村と共演する満島ひかり(36)はボクシング部顧問を押し付けられたシングルマザーの高校教諭を演じています。さすがに演技力は折り紙つきですが、女優としてのピークは2017年1月期にTBS系で放送された『カルテット』あたりだったのかもしれません。その後の事務所独立もあって一時的に露出が減ってしまった。30代前半の女優として大切な時期に図らずも仕事をセーブするような形になったことで、賞味期限が早まってしまったという指摘もあります。そもそも、今回の満島が演じる『8歳の子を持つシングルマザー』という設定が、満島には似合っていないという演出側の手腕を問う声もあります」(テレビ関係者)
満島の露出が減った間も着実にヒットを重ねた多部
一方の二宮と共演する多部未華子(33)は、今回のドラマで二宮との15年ぶりの共演(07年7月期のTBS系「山田太郎ものがたり」)がオンエア前から大いに話題になったが、多部の作品選びには周到さすら感じる。彼女は事前に本を読み、本人が「この役は私に合わない」と思ったら無理に出演をしないといわれている。印象に残る作品を丁寧に選んでいることが、19年7月期の「これは経費で落ちません!」(NHK総合)、20年7月期の「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)といったスマッシュヒットにつながっている。“ミスショット”が少ないから、結婚・妊娠・出産を経て、30代半ばに差し掛かって女優として一段と磨きがかかったともいえる。
「そもそも『二宮さんは役者として数字を持っているから』と言う人がいますが、彼が約4年ぶりにドラマ出演したフジテレビ系の特別ドラマ『潜水艦カッペリーニ号の冒険』の視聴率は5%にも届きませんでした。共演したのは有村架純さんでしたが、いくら嵐の二宮和也さんとはいえ、共演者や脚本に恵まれなければ成功は難しいという典型例だったと思います」(前出のテレビ関係者)
満島は8月に二宮の主演映画「TANG タング」に出演し、年内に佐藤健(33)とダブル主演する「First LOVE初恋」がNetflixから配信される予定だ。さらに来年1月期に放送予定の草彅剛(47)主演のドラマへの出演も噂されている。木村との“相性”は少々残念な結果になってしまった満島だが、女優として引っ張りだこになっている彼女の挽回があるか見届けたい。