好調の「競争の番人」に他局や芸能プロの本音は…フジ“公取委ヨイショ”に別の狙い?
「ウチみたいな地味な役所の話で大丈夫なのかなあ」と職員も苦笑していた公正取引委員会が舞台のドラマ「競争の番人」(フジテレビ系)は後半に入ってからも好調だ。弱小官庁と自虐しながら、坂口健太郎と杏の審査官が「企業のズルを許さず」と談合や下請けいじめを追及し、容赦なく悪質経営者を追い詰める痛快さが見どころ。でも、他局や芸能プロは、「公取委ヨイショのドラマなんて、よくつくったもんだよ」と皮肉っぽい。どういうことか。
テレビ局と芸能プロは3年前、公取委に厳しく“叱責”されているのである。
「SMAPが解散し、ジャニーズ事務所を離れた稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾のテレビ出演がほとんどなくなったことに、公取委は『このままでは独占禁止法違反につながる』とジャニーズ事務所に注意を行い、テレビ局も無関係ではないと指摘したんです。処分は注意ですが、これは極めて異例のことで、実際は警告です」(独占禁止法に詳しい弁護士)
当時は、芸能事務所から一方的に独立したり、移籍した俳優・タレントや歌手は、テレビ局は使わないのが不文律になっていた。公取委は以前から芸能人らをヒアリングするなど、「事務所に逆らうと仕事を干される」実態を調査していて、SMAPの3人の独立のタイミングでガツンとやったのだ。