芸人仲間が売れていく姿を見て、嫉妬で頭がおかしくなりそうだった
とくにめちゃイケの「笑わず嫌い王決定戦」の名前を聞いた時は嫉妬で頭がおかしくなりそうでした。そりゃあ、焦りますよ。あれに出られたら、確実にテレビで売れるって言われてたし、イマイチハネてなかったけど、実はネゴシックスもこの前の年に出演してましたからね。「おいおい、ちょっと待ってくれ! これじゃあ俺だけ取り残されてまうやんけ!」ともう病みまくってました。
相方とも喧嘩ばっかりで漫才もボロボロ。あまりにうまくいかないんで、この年のM-1予選前日に大喧嘩して、「おまえ、もう俺に突っ込むなや。俺が適当にボケるから無視しろ。何を言っても面白くねえ、つまんねえ、アホとかボケって言え」って、それまでやってたスタイルを全部捨ててもうた。
ところが、これがよかった。さすがにM-1は負けたけど、会場ではムチャクチャ大ウケしたんです。それで「よっしゃ、これで行こう!」って生まれたのが俺らのキャッチフレーズになった「スカし漫才」ですわ。
ちょうどそのタイミングで出たのが年末に関西ローカルで放送していた「オールザッツ漫才」。今は情報もすぐ伝わるけど、あの頃は今ほどお笑いも盛り上がってなくて、関西の若手が東京のバラエティー関係者の目に留まるショーケースみたいになっていた。